トレーニング用語辞典ssk-japan

筋力トレーニング・スポーツ栄養学・スポーツ医学に関する用語の解説

◆チンニング(もくじ)

◆チンニングとは?広背筋・上腕二頭筋・握力を鍛える種目

 チンニングとは、チンニングバーを使用する懸垂に近い動作を伴う広背筋を鍛えるトレーニング種目の一つである。

 チンニングによって鍛えられる筋肉は主動筋として広背筋が挙げられるが補助筋としては力こぶに相当する上腕二頭筋、そして握力も必要となるため複合的な強化も可能。

 尚、日本語の懸垂の意味であるChin-upの動作を指す言葉でチンニングという言葉自体は日本では定着しているが日本でのみ使用されている和製英語である。

◆チンニングの効果とは?

 広背筋は人体の筋肉の中で最も面積の広い文字通り広大な筋肉である。

 この広背筋のマシントレーニングの代表がラットプルダウンと呼ばれるウエイト(錘)を使用するトレーニング種目。

 しかしチンニングによるトレーニングでは基本的に重力を利用した自重によるトレーニングが主体。
※但し筋肥大を目的とするアスリートの場合は、腰に錘をつけたベルトを装着し広背筋により強い負荷を加えるケースもある。

 ではチンニングによるトレーニング効果はどの程度見込めるのだろうか?

 一見、ジムのトレーニングマシンを使用するほうが

○トレーニング効果

 が高いように感じるが、チンニングは自分の自重を腕と背中の筋肉のみで持ち上げていかなくてはいけない。

 体重が軽くなるほどトレーニング負荷は当然低くなるが、この自重トレーニングでも効果は非常に高いメニューのひとつと言える。

 実際、プロのボディービルダーでも、定期的にチンニングを取り入れ広背筋への追い込みを行っている。

 これは前述したようにチンニングが複数の補助筋と連動して行われるトレーニング種目であり人体で最も広い面積を誇る広背筋を満遍なく効果的に強化できる点にある。

◆下方へ傾斜のついている独特のチンニングバー

 チンニングトレーニングは、ぶら下がることが可能なバーがあればトレーニングが可能。

 鉄棒などの水平のバーでもトレーニングができる。

 中学校以降では体力測定などで懸垂と呼ばれるチンニングとほぼ同類の運動があるが、これらは基本的に鉄棒を利用している。

チンニングバー

 チンニング用トレーニング用品では水平のバーからグリップ部分にかけてやや下方へ傾斜のついているチンニングバーがセットされている。

 広背筋のトレーニングでは肩甲骨の可動が重要な要素を占める。

 肩甲骨の可動域を確保しかつ両側の肩甲骨をしっかり閉める効果をもたらす傾斜のあるチンニングバーによってより効率的なトレーニングが効果的に達成される事になる訳である。

 尚、市販のトレーニング用品では

●ディップ兼用マシン

 が多いのもチンニング器具のひとつの特徴である。

◆パラレルグリップとは?

 パラレルグリップとは、両手の手のひらが向き合った状態になるグリップのこと。

 イメージとしては肘を軽く曲げた状態で手を前に出し、そのまま両手を挙げていくと、親指が自分側、小指が前方を向くイメージのグリップ。

 チンニングなど一般的にフラットバーを使用する広背筋や大円筋のトレーニングの際に、広背筋の刺激にバリエーションを持たせたり、補助筋肉を鍛える為に使用するグリップがパラレルグリップである。

 チンニングと言えば自重を扱う背中の筋肉のトレーニングの代表だが、パラレルグリップを用いることで刺激は二頭筋へ伝わりやすくなり負荷もちからこぶにあたる二頭筋へ大きく依存することになる。

 逆に言えば、純粋な背中のストリクトメニューではないことも表す。

◆チンニングをする際の正しい呼吸法

 チンニングをトレーニングメニューに組み込んでいる場合に悩みやすいポイントのひとつとしてあげられるのがチンニング中の呼吸に関する問題。

 一般的にトレーニング中の呼吸は止めずに息をゆっくりと吐き出しながら行うように指導を受ける。

 しかし幾つかのメニューに関しては息を吸いながら実践しましょう。

 という解説が記載されているトレーニングマシンをマシンジムなどでは幾つか見かけるはずである。

 この筋力トレーニング中の呼吸に関しては、基本は

●息をゆっくり吐き出しながら行う

 という考えが根底にあればよい。

 わからない場合は、息をゆっくり吐き出しながらトレーニングを行っておけば大きな問題は生じない。

 呼吸を止めてしまうよりは安全面、特に血圧の急激な上昇による「めまい」「失神」といった危険性は防止しやすい。

 ではチンニングの場合の呼吸法として望ましいのは何か?

 答えは「息を吸いながら」である。

 この理由はバーを引き寄せる際に胸郭が大きく広がる姿勢となる点がポイント。

 胸郭が広がれば横隔膜も上昇し肺もその姿勢に伴って広がろうとする。

 この際に息を吐き出すと肺は縮まろうとするのでこの相反する動きは逆に十分な力をはっきしづらい状況を生み出していることにもつながる。

 この呼吸の原理がわかればラットプルダウンなどの同様の骨格の動きをみせるトレーニングは

●引き寄せる際に呼吸を吸いながら行えばよい

 という基本原則が見えてくるだろう。